‘にわ まこと’ カテゴリーのアーカイブ

自転車初詣、京都『松尾大社』と9号線『老ノ坂峠』を、仲間と走った。

2014/01/05

にわ まことが、ご報告!

仲間と自転車で走ったのは、小学校の時悪餓鬼とつるんで尼崎の地球儀の上の金の牛(確か今は無い山一證券の広告塔?)から国道2号線を東に走り、武庫川源流探検に出かけて以来だ。それ以来ずっと単独輪を通してきた。単独輪に強い意志があったわけではなく、只仲間がいなかっただけの事・・・。

昨年7月ごろだったか、豊中の自転車屋『銀輪亭』に顔を出す様になり、新入りにしては大きな顔をしていると言われながら、忘年会にも顔を出した。忘年会の席で新春サイクリングの計画が発表され、3日亀岡の『元出雲大社』に初詣と決まった。亀岡は何度か通過した事があるし、片道40kmとひとっ走りだ。

銀輪亭の裏の公園で、出発前の記念撮影!完全なおっさん5名と、おっさんと若者の中間の2名で朝9時過ぎに旅立った。カメラマンはわれらの『ボス猿カズさん(失礼しました!)』で、後程登場します。右端は、銀輪亭のオーナー出口さん。私の左の黄色いウインドブレーカーは、知る人ぞ知る中西大輔さん。この人、1998年から11年かけて130カ国151,849kmを旅した人で、JACCの自転車世界一周主なる記録のトップに名前がある。



ここは、桜井の駅跡にある楠公父子訣別之所。JR島本駅のすぐ前にあって、桜井の駅と言っても阪急の桜井駅ではない。馬が交通機関として活躍していた頃の、馬の休憩所の様なところだったらしい。



公園の前で、しばしの休憩を取る。この日は朝から快晴で、決して寒過ぎないサイクリング日和だ。



旧西国街道からJRの踏切を渡ると、サントリー山崎蒸留所がある。看板の左が、出発の時カメラマンをしてくれたボス猿のカズさん。この人、登りになるとだれもついていけないぐらい早い。詳しくは後程・・・。昔、新年は振る舞いウイスキーがあったと誰かが言いだし、見学受付で聞いてみた。出口さんが『昔ここで新年に、振る舞い酒があったんだけれど、今もやっているんですか・・・?』と守衛室の若い兄ちゃんに聞いてみたけれど、『さあ、知りませ~ん・・・』と云う返事。きっと彼が生まれる前のことかもしれないなあ。

国道9号線を突っ切ってしばらく行ったあたりで、腹が減ったのでそばを食べようということになった。辿りついたのが『松尾大社』。帰ってから地図を見たら、ここは昨年10月に洪水見舞いで立ち寄った、渡月橋から目と鼻の先だった。境内に入る手前のそば屋で、京都で合流した仲間と8人で昼飯を食った。渡月橋も同じだったけれど、ニシンそばが旨かった。なんとお昼は、カズさんのおごりだった。カズさん、ご馳走様でした。



正月も3日だというのに、境内に続く道は人で溢れている。とても自転車を押してはいけないので、近くの茂みにデポした。



こんなに大きな絵馬は、見たことが無い。午年か・・・、元気に野山を駆け回ろう。



 

 

松尾大社を後に国道9号線まで戻って、亀岡へ向かった。登り切った峠にある『老の坂トンネル』。なんとなく我々には、意味深なトンネルだ。ここを出て亀岡から『元出雲大社』へ行く予定だったが、時計を見て来年の初詣に取っておくことにした。安全第一、とっても良い判断だと思う。



 

仲間が乗っているFELTのカーボンフレームのロードバイクだ。3台目が私のマウンテンバイク。前者がサラブレッドなら、私の自転車は農耕馬というところかな・・・。転んで血だらけになっても自転車は怪我をしない、丈夫なだけが取り柄の相棒だ。重さだけで比較すると、サラブレッドは農耕馬の約1/3ぐらいだ。

ここで小休止して、ここから一気に亀岡まで下るはずだったが、カズさんの後を付いてトンネルをくぐって下りに入った途端・・・・



前で、パシューという音がしてカズさんの自転車が速度を落とした。パンクだ!一人で走っている時のパンクは物悲しいけれど、仲間と走っている時はなんて賑やかなパンク修理なんだとびっくりした。本人も、まるっきり悲壮感がない。後続の出口さんに向かって『自転車屋さ~ん、仕事やで・・・』と呑気なもんだ。どうもブレーキシューのセッティングが悪かったらしく、リムの近くのタイヤの側面に小さな穴を発見した。ワイワイ騒ぎながら、あっという間に皆で修理をしてしまった。



 

国道9号線から亀岡で国道423号線に入り、ひたすら峠道を登ってゆく。この坂は、中西大輔さんのランドナーバイクと登った。ちょうど西別院の郵便局のあたり、続々と後続バイクが峠に到着した。このまま池田に抜ける仲間は、ここで登りは最後となる。箕面に抜ける仲間は、池田組に別れを告げて国道423号線から箕面へ抜ける府道4号線に入った。

箕面へ向かう最後の峠までの登りを、ボス猿カズさんの後について走ろうと思った。初めのうちは、カズさんがどのギヤーで走ってどのタイミングで変速しているかが分かるぐらい、ぴったりと後を追った。でもしばらく走ると、それは無謀なチャレンジだということが分かった。勾配がきつくなるにつれて、だんだんとそしてジワジワと引き離されてゆく。コーナー一つ離されたと思っていたら、気が付いたらもう先に見えなかった。確か私より幾つか歳を重ねているはずだけれど、どうなってるんだと思ってしまう。峠を登り切ったあたりで、カズさんが待っててくれた。止まっているカズさんの後ろでピタリと止まったら、カズさんが振り返って二カッと笑った。参りました、降参です。

箕面組が峠に集合して、ここから一気に箕面の駅まで下ってゆく。もう薄暗くなって、路面がよく分からないコーナーもなんのその、自動車だってこんなスピードでコーナーには入らないぞと言う勢いで下ってゆく。砂でも踏んで誤って落車したら、無事ではいられない。

なんとか無事に下りてきて箕面街道を南下、ロマンチック街道との分岐で仲間と別れて我が家に帰り着いた。心地よい疲れが、頭と体をぐるぐる回っていた。

ツーリングの記録

天候:快晴、暑くもなく寒くもなく、年に数回あるか無いかの絶好のツーリング日和。

走行距離:101km

最高速度:52.3km/h(あまり無理をするのはやめましょう。)

平均速度:19.8km/h(播州清水寺の苦難と同じだった。)

走行時間5時間3分(寄り道ばっかりで、楽しかったなぁ~。)

良かったこと:それは何と言っても、仲間と走ることがこんなに楽しいということを知ったことでしょう。

反省点:全くありません。

以上、楽しい松尾大社・老ノ坂 初詣自転車ツアーでした。銀輪クラブのみなさん、仲間に入れていただき、ありがとうございました。貧乏なんで遠出はできませんが、今後ともよろしくお願いいたします。

にわ まこと

 

播州『清水寺』と近くに住む『お百姓さん』を訪ねた。

2013/12/06

とっても長いブログです。

播州『清水寺』って、知ってますか?もともと、『お百姓さん』に会いに自転車で出かけるつもりだったけれど、近所のランドマークとして『清水寺を目指して来い!』とお百姓さんに言われた。それならついでにお寺を見に行こうということになった。

出発の朝、準備も手馴れてきていつもよりちょっと早めに家を出た。最短距離はやはり国道176号線を西に向かうのだけど、前日に地図を見ながら国道を避けて朝の千刈ダム湖や千丈寺湖の風景を見ながら走ろうと計画を練った。ところが、また道を間違えた。県道12号川西篠山線から広根で県道324号切畑猪名川線に入るところをかなり行き過ぎて、紫合まで行ってしまった。引き返しても良かったけれど、このルートは南下したことはあっても北上するのは初めてだったので、15kmばかり遠回りだけどそのまま北上して国道327号線の日置まで走った。4月に篠山へ行った時に国道173号線を北上したが、今回のルートの方がずいぶんと優しい。越える峠は2つで、道はなだらかで走りやすい。



県道12号線の、道中の茶畑です。気温は0℃で、朝日のあたっているところは融けているけれど、霜が降りて葉が白くなっている。大丈夫なのかな?



自転車にとって結構いやなのが、この凸黄帯だ。自動車のドライバーに『下りですよ・・・、スピードに注意してくださいね~ブーン・・・』というお知らせ音を出すんだけれど、自転車にとっては、ただただ不快な振動が襲ってくるだけだ。何も道幅いっぱいにしなくても、中央寄り半分でも十分音は出ると思うよ。我慢しながらこの坂を50km/h以上で、ちょとスリルを楽しみながら下ってゆく。



国道327号から今田で県道141号線→県道311号線を進むと、清水寺の入り口に着く。ちょっと進んだら高速道路の入り口の様な立派なゲートが見えてきた。近づいたらおばさんが小さな窓から顔をだして、『この道は自転車は走れませんよ~』と手を振って叫んでいる。『どうすればいいの?』と尋ねたら『チョット下のお地蔵さんのところから登山道があります・・・・歩いて40~50分です~・・・』だって。行ってみたら何とか自転車で走れると思ったのも僅かの間で、だんだんと道は険しくなって走るどころの騒ぎでは無くなってきた。標高約500m標高差250mの山頂へ、ハンドルとサドルを持って延々押して歩いた。



岩や木の根っこに躓きながらようやくフラットになったと思ったら、石段が待ち構えていた。ここで止めるわけにはゆかない。自転車乗りの意地ってえものがある。石段の端の斜めに積んである石の上にタイヤを乗せて、自転車を引き上げた。サイクリングのつもりで来たのに、何をしてるんだか訳が分からなくなってきた。



やったぜ・・・、『清水寺の大講堂』です。お堂の前のベンチに座っておにぎりを食べてたらびっしょりの汗の為に寒くなってきた。周りを見ても爺さん・婆さん・仏さんばっかりだったので、上半身裸になって全部着替えた。



京都の清水の舞台とまではいかないけれど、なかなか立派な建物です。西国巡礼二十五番札所になっている。



ちょっと中に入ってみた。



中にお住まいは、千手観音様です。



この階段を登ると(自転車は、大講堂の前で休ませてやりました)・・・



根本中堂があります。『こんぽんちゅうどう』と読みます。箕面の滝で時々話をするご婦人に自信たっぷりに『播州清水寺にねもとちゅうどうがあってね・・・』と言ったら、『こんぽんちゅうどうですよ・・・』と笑われた。どちらの建物も600~700年頃創建されたんだけれど、大正の初期に消失して、再建されたようだ。詳しく知りたい方は『播州清水寺』のホームページをご覧ください。



鐘楼です。要するに鐘撞き堂だ。世間でよく見るのは、4本足のお堂で鐘が丸見えの奴だけれど・・・・・



ご覧の通り、鐘は建物の中にしっかりと納まってる。



止めてほしいよね、こういうの!記念のつもりかもしれないけど、そんなに見てほしかったら自分家の塀にでも書けばいいのに。藤本さん、どうせ書くなら快晴の字ぐらい間違わずに書けよ・・・。もう50年近く前の落書きか、生きとるかな?



根本中堂へ登る階段からみた、大講堂です。お寺の屋根にはあまり詳しくないんだけれど、入り母屋造りと言うのかな・・・、棟の線も庇の線も綺麗な曲線をしている。私のログハウスの屋根は、真っすぐ・・・。



紅葉の時期は過ぎてしまったようだけれど、ここの紅葉は黄色くなるのかな?



ほら、黄色い絨毯の様だ。



さて、下山することにしましょう。下りとはいえ、とても自転車に乗って走れません。下手するとディレーラーを岩にぶつけそうになるし、木の根っこは蛸の足のように地面を這っているし、おかげで道中3度もつんのめってしまった。この道は、自転車には不向きです。ロードバイクの人は、立ち入らないほうが良いです。リムを痛めます。

自転車のお話はここまで、ここからは『お百姓さん』のお話です。



神戸の地震の前に関西でカヌーをしていた人なら絶対に知っている、アウトドアショップTORからお話は始まります。約30年前、ひょんなことから西宮戎の白い土壁の前にウナギの寝床のようなカヌーショップへ行った。カヌーとの出会いは、私の人生で大きく舵を切ることになった出来事だった。昭和60年頃の写真です。大きく『TOR』と金文字で屋根に打ち付けてある。いずれ神戸のトアロードにお店を出したいという思いから、TORと名付けたそうだ。しかしカヌーのブームもあの神戸の地震を境に大きく様変わりし、ウナギの寝床よりはるかに大きくなったお店も、大きく変わらざるおえなかった。その後紆余曲折があって、50歳を過ぎてから『お百姓さん』として生まれ変わった。



そう、この人はTORの山口さんと奥さん。横に偉そうに髭を蓄えて立ってるのが、当時小学生のひろ君。



大根畑です。わずかの畑を鍬で耕すことから始まり、今では7反の畑で野菜栽培を手掛けている。減農薬と有機に徹して旬の野菜を作っていて、たくさんの注文が入るところまで力を付けてきた。



今まで経験してこなかった物を作るという喜びと、自然を感じながら生活する素晴らしさを、熱く語ってくれた。



お野菜を、いっぱい頂いた。『プラスチックのコンテナを自転車にくくれますゥ~?』と言われたけれど、自転車は軽トラじゃあないんだからとても難しい注文だった。日没までに帰り着きたいので小一時間ぐらいしか話ができなかったけれど、また近いうちに会いましょう・・と約束して、1時過ぎに帰路に着いた。お野菜をいっぱい頂いて文句を言っては罰が当たるんだけど、とにかくペダルが強烈に重い。道に迷っている時間は無いので県道141号で三田まで行って、国道176号線をひたすら豊中に向かって走った。途中で真剣に気分が悪くなり、コンビニに入ってフルーツのいっぱい入った甘い甘いゼリーを食べたら元気になった。血糖値が下がってたのかな?

宝塚駅前のトンネルが怖かったので、上の道を通った。ふと頭をあげたら『止まれ』の標識が見えて、アッと思ったけどそのまま突っ込んでしまった。・・・・っとそこに数人のお巡りさん。その中の一人が二歩前へ出てきて、『まずい、何か言われる・・・』と思って少し減速して通り過ぎたら、お巡りさんの視線の先はバッグから飛び出して風になびく、大根の葉っぱだった。『畑荒らし』ではありませんよ・・・!



これだけの野菜を、汗臭いシャツと一緒にバッグに詰め込んで運んできた。何でも測ってみたい癖のある私は、ヘルスメーターで野菜の目方を測ってみた。なんと7㎏弱。自転車が22㎏だから、ワァ・・・最近流行りのロードバイクの3倍はある。血糖値が下がるわけだ。



赤カブです。畑で奥さんに会った時、真っ先に『ほらにわさん、あの赤カブ・・・・』。



TORの奥さんは、覚えてくれてたんです。25年ぐらい前かな、カヌーで琵琶湖を単独で一周していた時に、昭和63年11月3日長浜城近くの小さな浜で休憩をとった。



休憩を終えて少し南下したところで、美しい風景に出合った。



また浜に上がって、農家のおじさんにお願いして、写真を撮らせてもらった。琵琶湖から吹く冷たい風に当てるそうだ。

その時の私の自慢話を、『TORの奥さん』ではなく『お百姓さん』は覚えててくれた。嬉しかった!夕食のメニューは決まっていたけれど、早速風になびいても元気な大根葉を切り落として一品作った。網エビと花鰹と一緒に炒めて、醤油と砂糖でちょっと薄めに味を付けた。旨かった!次の日の夕食には、赤カブの浅漬けが食卓に彩りを添えた。とろっとした滑りが、何とも言えない。『お百姓さん』ありがとう!また、食糧をくださいな・・・。

長いお話になりました。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。最後に自転車の記録と、感想文を書いてお終いにします。

走行距離:126.4km(行は遠回りで70km、帰りは56km)

最高速度:53.5km/h(これ以上は、もう怖い!)

平均速度19.8km/h(20km/hには届かなかった。)

走行時間:6時間22分

良かったこと:やっぱり播州清水寺よりは『お百姓さん』に会えたことでしょう。

悲しかったこと:宝塚の手前だったと思う。川沿いの道を走ってて、幅寄せの嫌がらせに会った。横を走るマツダのワンボックスが、急に速度を落として自転車に寄ってきた。初めはなにか道路の状況かと思ったけれど、そんな様子は無い。危うくガードレールに接触するところまで寄せられた。車はその後、速度を上げて走り去った。まだ、あんな運転をする人が世の中にいるのかと思うと、悲しくなってしまった。

以上、『播州清水寺&近くに住むお百姓さん』のお話でした。

 

京都『伏見稲荷 薬力さん』薬力亭の主人に会いに、自転車で出かけた。

2013/11/12

『北口山スキー研究所』って、ご存知ですか?昭和25年に北口禮吉さんが始められた山とスキーの専門店だった。残念ながら平成20年の春に、58年の歴史にピリオドを打った。昭和25年と言えば、私の生まれる1年前になる.



 

 

 

 

 

 

 

この挨拶状を受け取った方は、きっと大勢おられたことと思う。それだけ歴史が長く、多くの方に愛されたお店だった。このお店で、学生の時スキーのビンディングの取り付けや接客のアルバイトをしていた。ビンディングを取り付け終わって板を並べたら、ビンディングの位置がやけにテール側に寄っている。再度測ってみたら、取り付け位置が後ろに10cm違っていた。この手の失敗は、今でも木工でやらかしている。完全に私の測り間違いで専務さんには睨まれたけれど、創業者の山口社長はそんな時でもニコニコと我々アルバイトを見守っていてくれた。閉店当時すでにご病気入院中だったので、もうお亡くなりになっているかもしれないなあ。専務さんも閉店よりもだいぶ前に亡くなられ、お別れ会があった。閉店の少し前に店を訪れて、実務を色々と教えていただいた木村嘉宏さんにお会いした。この方、伏見稲荷山『薬力亭』のご主人で、この記事の主人公です。

ようやく自転車の話になります。

今回の目的は、

  •  車の多い国道171号線を避けて、西国街道で京都まで行く。
  •  薬力亭まで、自転車で行く。
  •  薬力亭の主人に会う。
だったけれど・・・・・。

家をいつもの時間に出発した。11月ともなれば、日の出がずいぶんと遅くなる。千里川に沿って北上し、新御堂筋の白島から東に向かった。高槻の駅の裏を通って、府道67号線を京都に向かったけれど、とにかく道が分かりにくい。方向音痴の気がある私は、地図を見たり人に尋ねる事を繰り返してばかりで、ちっとも距離が伸びない。ようやく久世橋まで来て、気が付いた。久世橋は国道171号線、まあここだけは仕方がないか・・・。そのまま東へ向かって、国道1号線国道24号線を突っ切って伏見稲荷付近に到着。もう9時をとうに回ってしまった。伏見稲荷大社からは多分自転車は入れないので、南から攻める事にした。立命館中・高等学校の方から入って、綺麗に整備された竹林の中の道を進んで行った。白菊の滝あたりから階段が増えてきた。



 

 

 

 

 

 

どうもちゃんとした地図を持っていなかったので、道がよく分からない。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

押したり担いだりしてここまでやってきたけれど、この先が読めなくて自転車を置いて偵察に向かった。この先も延々と階段が続き、踏み幅が狭く蹴上が大きくなり、これはちょっと自転車向きではないことが分かった。踏み外すと、自転車を抱えて谷底に落ちてしまいそうだ。登山者の邪魔になってもいけないので、白菊の滝の車が入れるところまで引き返して、自転車をデポした。片方のバックに所帯道具を詰めて、サイクリストからアルピニストに変身した.



 

 

 

 

 

 

 

 

 

白菊の滝です。帰りがけにちょっと拝んでゆきましょう。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

その先道が何か所も分岐していて、行き先もはっきりとわからなかったけれど、まだ午前中だし迷っても何とかなるだろうと進んでいたら、ようやく薬力社の文字が目に入ってほっとした。これでようやく『稲荷山御山めぐり』のコースに入った。結構人が行き来していて、ほっと安心。外国人観光客も、結構歩いている。挨拶したら、日本語で『コンニチハ』と返してくれる。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな階段を延々と降りたところに、薬力さんが祭ってある。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが薬力さんです。薬の神様で、無病息災をお願いしましょう。自転車で転びませんように・・・・。



 

 

 

 

 

 

 

ようやく到着、薬力さんの前にあるのが薬力亭です。このお店、『御神鐉販売』『奉納鳥居取扱所』、よく分からないんだけど、『お休処』これは分かります。



 

 

 

 

 

 

 

木村さんの奥様と、若奥さんです。ところが木村さん本人がおられない。今日はなんだか、昔の北口山スキー研究所のお客さんと深草トレイルで、山を案内しているとか・・・。どういうこっちゃ、まあしょうがないか、何の連絡もせずにいきなり行ったんだから・・・



 

 

 

 

 

 

 

 

 

この絵、なかなか素敵でしょ!なんと、若奥さんの作品だとか・・・。一目見て気に入ったので絵葉書を早速買い求めて、



 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵の中にあるゆで卵(薬力亭の名物)の本物を、土産に買って帰った。色々と楽しいお話をして、又必ず立ち寄ることを約束しました。次回の為に、すぐ近くまで自転車で来られる裏道を教えていただいた。今回のように南から入るんじゃなくて、北の東福寺から伸びる沢を登ってくれば、すぐこの近くまで来られるとか。次回はこのコースにしましょう。



 

 

 

 

 

 

 

来た道を引き返したはずなのに、何故か景色が違う。行きは写真の右の石段を上ったのに、帰りは左の石段から下りてきた。この山、どうなってるのかよく分からない。友達のヤスベーに話したら、『きっと狐に騙されたんだとちゃいます・・・?』、なるほど確かに山は狐だらけだった。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

白菊の滝で、記念撮影。自転車はもう少し下にある.



 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが白菊の滝です。この山は、あちこち滝だらけだ。滝と言っても、ここは湧水を集めて、樋から水が落ちてくる。どこかに本物の滝があるのかな?狐に騙されてもいけないので、もう降りましょう。



 

 

 

 

 

 

 

JR伏見稲荷の駅の真ん前に、伏見稲荷大社がある。せっかくだから、少しだけ寄り道をした。自転車を降りて押して奥へ進もうとしたら、後ろから警備員さんが『自転車は駐輪場においてくださ~ぃ!』 『は~ぃ』と返事をしてから、さらにうろうろしてた。



 

 

 

 

 

 

 

本殿の前には、大きな舞台がある。こんなに立派ではなかったけれど、確か信楽の神社の境内にも、同じように舞台があったなあ。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

本殿の両脇には、立派なお狐様が睨みを利かせています。

帰路、久世橋を渡ったところで楽して国道171号線をそのまま通って帰ろうかと思ったけれど、いやいや今回は西国街道の旅だと思い留まり、府道67号線を通って帰ることにした。サントリー山崎工場を右手に見て更に下る。同じ道を帰っているはずが、気が付いたら大きな道に出た。上牧と書いてあるので近くのおばちゃんに聞いたら『国道171号線よ・・・』、あわてて引き返して、再び府道67号線に戻った。

高槻も過ぎて茨木も過ぎて気が弛んだのか、また道を間違って豊川あたりでまた国道171号線に出てしまった。もう戻る気力も萎え、そのまま171号線から箕面街道を南進して、銀輪亭まで走った。今日はここがゴールだ。銀輪亭の出口さんの仕事の邪魔をしながら、1時間ばかりおしゃべりを楽しんでから、我が家に戻った。結局残念ながら、今回の3つの目的はどれもこれも達成できずじまいのサイクリングとなった。

良かった点:府道67号線は、高槻を過ぎたあたりから車も少なくなり、快適なコースだった。木村さんの奥さんと、若奥さんにお会いできた。伏見稲荷は、楽しいところだということが分かった。

反省点:3つ全て、目標が達成できなかった。

走行距離:95.67km(今回はちょっと短めのサイクリングとなった。)

平均速度:20.9km/h(やっぱり国道を飛ばした方が、平均速度は稼げるなぁ~)

最高速度:47.6km/h

走行時間:4時間34分(なんとなく不完全燃焼のサイクリングでした。)

走行距離にしては、長いサイクリング旅日記を最後まで読んでいただいた皆様に、『無病息災』をプレゼントします.



 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上!

 

にわ まことの『酷道308号線暗峠』惨敗の報告

2013/11/04

今回からサイクリング旅日記の仲間に入れていただくことになりました。にわ まことです。よろしくお願いします。第一回目の投稿が『酷道308号線暗峠』惨敗の報告とは、まったく情けないのですが、正直に報告します。また、今年の7月から始めた私の個人的なブログ『60歳からの青春』には、自転車以外に日記や読書や木工など色々と書いていますので、ぜひともご覧ください。

『サイクリング旅日記』カズ爺のおすすめサイクリングコースを読んで、俄然酷道308号線暗峠に行きたくなった。カズ爺は過去に大阪側からアタックして、5月26日のアタックは奈良県側からだった。色々と調べてみても、ちょっと歯が立ちそうにないので躊躇していた。そんな時、『ニッポンバラタナゴ高安研究会』の加納先生からお呼びがかかり、八尾市の大学に昼から行くことになった。なんとこの大学から酷道308号線は、目と鼻の先。お仕事は昼からということで、こんなチャンスはめったにないと思い、クルーガーに自転車を積込んで出かけた。輪行・自動車はご法度と固く心に決めていたけれど、今回は『酷道308号線暗峠調査』ということで自分を納得させた。あくまで調査です、実績ではありません。

調査報告書の結論は、『惨敗!身の程知らず』です。とてもじゃあないけれど、登りはカメラを出す余裕もなく、これからご紹介する写真は、ブレーキを焼きながら帰りに写したものを逆に並べました。



この写真、なんだか分かりますか?これはコンクリートの道路を作った時の副産物なんです。急な斜面に生コンクリートを打設すると、ずるずると生コンクリートは自分の重みで坂の下へ流れてゆきます。これを防止するために『生コンクリートの真空養生』という技法で余分な水分を抜くのですが、その時装置の面にリング状の突起をつけておけば、あのような滑り止めが出来上がります。とにかくこの道路、ホームセンターの屋上駐車場に上がるように、とんでもなく勾配がきついんです。土木工学の講義はこれにてお終い。



国道170号線の箱殿が、酷道308号線の出発点だ。ここから緩やかな登りになり、近鉄奈良線をくぐったあたりから、国道は酷道に変貌してゆく。近鉄奈良線から峠までの平均斜度が『ルートラボ』で検索すると17.8%と出ている。角度で言うと10°弱になる。そんなもんなんかなあ・・・。



初めの挫折地点、観音寺です。箱殿からノンストップで走って来て、たった1.98kmの地点です。平均速度7.5km/h。ここまで来て、カズ爺の『弘法大師の泉あたりで心が折れ・・・』の意味が、泉のはるか手前で分かった。普通は『心が萎える・・・』と表現するんだけれど、胸の当たりで『ポキッ』と折れる音がしたような気がする。この写真、登山者が前屈みで歩いてるでしょ。登山道ですね。



不動明王です。場所はもう覚えていません。でも、綺麗な花が供えてあった。



 

たぶんここが、最大勾配だと思う。カメラが水平かは定かじゃあないけれど、30%(約17°)はありそうだ。水平に10m進んで3m上がる、まるで家の屋根を駆け上がるようなもんだ。



自動車もかなり苦労をして、真っ黒いタイヤ痕を残して走ってる。まるでサーキットのタイヤ痕の様だ。もちろんここは、しっかりと自転車を押しました。



弘法大師の泉です。カズ爺は、ここで心が折れたのか!私なんぞもっと下で、心がぼろぼろに砕けた。



美しい、日本の棚田です。実はこの手前で、もう一度止まってしまった。場所は良く思い出せないけれど、らくらく登山道と交差したあたりだった。箱殿から2.84kmの地点、。平均速度6.3kmで観音寺の平均速度よりさらに落ちた。



そろそろ暗峠だ。棚田を過ぎたあたりから、心もち勾配が緩やかになったような気がする。



ようやく暗峠頂上に到着した。箱殿からここまで、3.68km、平均速度6.3km/h。計算上は35分ぐらいだけれど、へたってる時間を入れると45分以上はかかってるなあ。ここから向こうは、奈良県生駒市になる。たぶん正面のガードレールは、信貴生駒スカイラインだと思う。この先はまるで奈落の底に落ちてゆくように、酷道308号線は、この道路の下を通って奈良に続く。奈落を覗くのはやめた。その手前右側にあるのが、お土産屋の『すえひろ』です。



お土産屋の『すえひろ』で、この土地で取れたものなどを売ってる。食事もできます。



すえひろのおばちゃん、暗峠小町です。『どこから来たの?』と聞かれたので『出発したのは八尾の近くの大学だけれど、住んでるところは豊中です・・・』と言ったら、『あら、私は豊中の走井の生まれよ・・・』ということになって、しばらく話し込んで、お土産に『おいしい手づくりみそ 西畑町 棚田を守る会』を買った。我が家の『手作り手前味噌』と勝負してみよう。



暗峠小町に、写真を撮ってもらった。



一応国道ですが、日本でここだけしかない綺麗な石畳酷道です。ほんの少しの距離だけれど、走りにくい。ロードバイクは、もっと大変だろうなあ。下手に走ると、リムが曲がりそうだ。



これは何だろう? 東大阪市側の一軒目のお家です。読んでみたら・・・



読んでみても、意味不明の張り紙でした。



 

こんな石標も、あります。『此鬼取山之薬師十二丁・・・』この下は読めませんでした。



 

別の面には『大阪 伏見屋・・・?』よく分かりません。



石畳に、影法師・・・。時刻9時59分、そろそろ下ります。今来た道を一気に下ろうと思ったけれど、一気どころかおっかなびっくりの下りが続きます。2~3分下ったあたりで、ゴムの焼けるにおいがしてきた。ブレーキも利きが落ちてくるのがわかったので、あわてて停車した。カズ爺の『リムとブレーキを冷やす水は常に携行してください・・・』の忠告通り持参したペットボトルの水をリムとブレーキにジャアジャアかけて、下に着くまでにもう一度ジャアジャアかけた。忠告を素直に聞いてよかった。



 

間もなく下界に到着する。正面のビル群は、なんばあたりかな?回れ右をして坂道に向かって一礼、『ありがとうございました、一から出直します・・・』



ようやく大学の駐車場に到着した。無事だった。その他、ちょっと思ったことを羅列します。

  • この道、結構車がやってきます。『通行困難』と地図に書いてあったけれど、困難をものともせず、車はやってきます。行き帰りで、10台ぐらいと遭遇したかなぁ。一度後ろからクラクションを鳴らされて、びっくりした。よっぽどフラフラ走ってたのかもしれません。
  • この登り坂で一旦止まってしまったら、再発進できません。道理で、一旦停止の標識は無かった。そのまんまで上を向いてペダルを踏んだら、前輪が持ち上がってしまいます。仕方がないので、ところどころに用意されている、車のすれ違いの為の空き地まで下って、そこから道路に直角に飛び出してから上を向きます。
  • カズ爺も言ってたけれど、立こぎはむずかしです。20kgある私のMTBでも、後輪がスリップしてしまいます。進みません。
  • ブレーキの調整は念入りに・・・。このあいだ、カンチブレーキからVブレーキに変えてよかったと、この下り坂でつくづく思いました。カンチブレーキだったら、下りでどこかに突っ込んでたかもしれない。
  • 蛇足ですが、八尾市内から箱殿までの旧170号線は、とにかく走りにくい。車と自転車が、カトマンドゥの市内みたいに走ってる。瓢箪山の近くは商店街で、押して歩かないといけない。西の170号線は車が多いしなあ・・・。
というわけで、今回も記録と反省を最後に・・・。

良かったこと:自分の実力が、よく分かった。無謀な挑戦だったということも・・・。

反省点:馬力とか持久力ではなく、筋力を鍛える必要があると痛感した。それほど疲れた感じは無いのに、ペダルが回せないんだもん・・・。次の挑戦までに、何とか戦術を考える必要がある。MTBはロードバイクよりはるかにギヤー比が低いのに登れない。参考までに、私のMTB 17 歳は、前 3 段・後 7 段の年代物。ディレーラーのアイドラープーリーも、もう入手不可能という代物です。今は後 11 段変速だとか、もうびっくりです。かといって、筋力の不足を道具に頼るのもなあ・・・。みんなあの坂道を高い変速比のロードバイクで走ってるのに。

ちょっと、計算をしてみましょう。

私のMTB 21速ギアー比は、

トップギアー      44T-11T=4        ローギアー        22T-28T=0.78

一般的なロードバイクのギアー比は、

トップギアー      56T:11T=5.09     ローギアー        44T:25T=1.76

というわけで、計算間違いが無ければ、ローギアーは私のMTBと2倍以上違う。ちなみにロードのローギアーの1.76は、私が毎日走っている箕面滝道の最大勾配で使うMTBのギアーより高速ギアーだ。ということは、私がロードに乗ったら、箕面の滝道も登れないという事か・・・・。ショック!

箱殿~暗峠間 往復の記録

走行距離:7.2km (エッ、たったのこれだけ?)

平均速度:8.3km/h (ジョギングだなあ・・・、とても自転車とは思えない。暗峠で6.3km/hだったから、下りもゆっくりと下ったかということだ・・・。)

最高速度:30.7km/h(もちろん帰りの、近鉄奈良線をくぐってからの話です。)

以上、暗峠惨敗報告を終ります。