植村直己さんの故郷と日本の古城(跡)をたずねて

2014年6月7日(土) 田中幹也さん受賞の第18回植村直己冒険賞授賞式と記念講演が、日本の代表的冒険家・故植村直己さんの故郷豊岡市日高町で開催されました。(田中さんは厳冬のカナダで自身の可能性に挑み続け19年、自転車や徒歩、山スキーなどでトータル2万2千キロを踏破されました。)兵庫県川西市から豊岡市へと、道中に日本の古城を訪れながら峠をいくつか越えて、一泊二日のサイクリングに出かけました。(※写真をクリックすると少し大きくなります



6月7日 川西市→豊岡市山中 約135km 6月8日 豊岡市山中→川西市 約175km

自転車:キャンピング車、サイドバッグ一つ、フロントバッグ一つ、シートの下にテント・寝袋くくりつけ

装備:テント、寝袋、エアマットレス、レインコート上下、着替え、雨用サンダル、洗面具、ヘッドライト、カメラ、三脚、筆記用具、地図(関西ツーリングマップル)、自転車修理工具、魔法瓶、二日分の食料(巻きずし4本、串団子6本、三笠4個、氷水1リットル)、お土産、財布。



6月7日 多田神社 天禄元年(970年)清和天皇のひ孫で清和源氏の祖となった源満仲公が、神社の前身である「多田院」を建立した。その後、徳川幕府4代将軍家綱によって現在の社殿が再建されたものです。

神聖な雰囲気に包まれた神社一帯は、国の史跡に指定されており、本殿、拝殿をはじめ国や県の指定を受けている文化財が多数あります。(川西市)



西峠 (海抜470m) 兵庫県道12号線、猪名川町と篠山市の境界。猪名川町方面から少しずつ標高を上げてきているので峠のきつい勾配部分は僅かの距離です。ここからいったん下って、もうひと山(古坂峠)を越せばその下に平坦な篠山盆地が広がっています。お天気は、どんよりとした曇り空。梅雨に入ったばかりで、今日の天気予報は「くもり」。くもりだと涼しくて走りやすい・・・



篠山城は1609年(慶長14年)築城。

豊臣家と西日本の譜大名を分断するため、徳川家康が交通の要衝篠山に築城を命じました。完成を急いだ突貫工事のため天守閣はなく、家康の実子松平康重が城主として入城しました。国指定史跡。篠山の町には武家屋敷が残され、江戸時代のたたずまいが見られます。



遠坂峠 (海抜370m)国道427号線の丹波市と朝来市の境。本日(6月7日)のコースで一番きつかった峠道でした。気温も上昇してきて汗だくに・・。

ほとんどの自動車が有料の「遠坂トンネル」を利用するので、この峠は交通量が少なくてサイクリングにいい道です。

豊岡市日高文化体育館 今日は「第18回植村直己冒険賞の授賞式」(授賞式の様子はこちら) 授賞式と受賞者の記念講演後に記念撮影。

(写真左から、河合さんの奥さん、選考委員の河合さん、受賞者の田中幹也さん、だいすけ、中貝市長。)



 

植村直己冒険館

豊岡市出身で国民栄誉賞を受賞した日本の冒険家・植村直己さんの冒険を紹介する博物館。植村さんの数々の冒険で使用した装備や各地で見つけてきた物、手紙などが展示されている。

※植村直己さんの博物館は植村さんが暮らしていた東京都板橋区にもあります。(植村冒険館

国道482号線蘇武トンネルの横にある旧道(県道258号線)

1971年、「南極大陸横断単独犬ぞり旅行」を目指す植村直己さんが「日本縦断徒歩旅行」の途中に通りがかった日高町稲葉地区には記念碑が建立されています。当時植村さんは幹線道路を外れ、日高町稲葉地区から美方郡村岡町へと山道を抜けました。

 



6月8日

野宿の朝。

雨を心配してテントの外側にフライシートをかけていたけど、結局雨は降らなかった。朝は濃い霧につつまれていた。朝食は巻きずし1本、団子1串、水。

蘇武岳を目指してかつて植村さんが歩いた林道を上がっていく。

小鳥のさえずり、カエルの鳴き声、シカの足跡、モリアオガエルのあわ、山鳥が走り、・・・日本の里山、但馬地方の自然のまっただ中を進む。

車も人もまだ通らないこの早朝の時間はとても好きだ。



 

   蘇武岳 (海抜1074.4m)

登山家・加藤文太郎植村直己が愛した故郷の山として知られる。頂上からは360度の展望が開ける。妙見蘇武林道が山頂のすぐ近くを通っているので、担ぎ上げは頂上直下のわずかの距離のみ。



   竹田城跡

標高353.7メートルの古城山(虎臥山)の山頂に築かれ、、しばしば円山川の川霧により霞むことから、天空の城や日本のマチュピチュとも呼ばれる。

廃城から約400年を経ているが、石垣がほぼそのままの状態で残っており、現存する山城として日本屈指の規模となっている。

    福知山城

戦国武将、明智光秀が築いた城。

和田山より国道9号線(山陰道)を東に進み、福知山に。日曜なのでまだ大型トラックが少ないのだが、9号線は狭く交通量が多いのでサイクリングは気を付けなければならない。どこかの国のように「日曜・祝日は大型トラックの走行を禁止」という条例を制定してくれないものか・・・



   天王峠 (海抜520m)

国道173号線、川西へと戻る最後の峠。峠に上りはじめる直前に両足の筋肉に痙攣が起き、こりゃだめかなあ・・と不安に。コンビニでジュースを飲み、少し休み、出発。普段の3分の2くらいのゆっくりペースで両足の筋肉が攣らないようにおそるおそる進んでいく。そして無事に峠のトンネルまでたどりつけた。坂の勾配がゆるくて助かった・・・

  大阪青山歴史文学博物館

川西にも城が・・・ 戦国時代、山下城というのがこの近くにあったのですが、ここ一の鳥居に新しくできたのは城に見える博物館。城主は大阪青山短期大学。信長ゆかりの安土城をイメージした四層の城郭建築になっている。(平成11年開館)

ここまで帰ってくればもうわが庭のようなもの・・。無事に旅が終わりました。



 こうのとり伝説(たまご饅頭)

豊岡市のお土産を買ってきました。銀輪亭においていますのでおひとつどうぞ。早い者勝ちですが、予約もできます。☎06-6854-4543 (笑)

 

 

 

銀輪亭でばったりとにわまことさんに出会いました。ちょうど私が豊岡市にいるとき、すぐ近くの京丹後半島をサイクリングするイベント「TANTANロングライド」に出場されていました。『自転車に魅せられて・・・!

P.S.「なぜそんなに遠くまで自転車で行くのか?」って・・・

『自転車のツーリングの楽しさはたぶんやってみないとわからないかもしれません。苦労して目的地までたどり着いた時の達成感。自力で進むのでスポーツでもあるし、途中で出会う風景や人やちょっとしたアクシデントなど道中を楽しむことができる。それに電車や車と違って費用があまりかからないのがいい。』

だいすけ

コメント / トラックバック 2 件

  1. カズ爺 より:

     お疲れ様でした。
    昨日、銀輪亭でお土産の饅頭を頂きました。
    それにしても、蒸し暑い中沢山の峠を越えて大変でしたね。
    私は、ただいま燃え尽きています。台湾のあと自転車に乗るのが少し億劫になっています。

  2. だいすけ より:

    カズ爺さん、標高差3000メートルを越える「太魯閣ヒルクライムレース」の出場、完走、おめでとうございます。しばらく休養しといてください。そのうちまた燃えてきますよ!

コメントをどうぞ